2012年8月31日金曜日

「厚生年金に加入したいんだけど条件ってあるの?」の巻


会社に多少なりとも儲けが出ているなら
税金を過剰に納めることなく
自分に給与を払いたいですよね。

しかし、来期の仕入れや制作費用を考えれば、
会社にお金を残しておきたいので
自分に払う給与は、そこまで大きな金額に設定したくない。
このような小規模の会社は、意外と多いです。

ただし、給与は5万円や10万円と少なくても、
健康保険・厚生年金保険には加入したいし、
60歳以降を考えれば出来るだけ厚く加入したいです。

払う金額は「月に10万円程度が良い」と聞きますが
具体的な金額は、何円から何円までなのでしょうか。
調べてみましょう。



▼加入条件
ぱぱっと分かりやすく、
端的に答えだけを知りたい人のために
まずは条件だけ明示してみます。
  • 給与を月に98000円以上貰っている
  • 月に16日以上勤務している



▼厚生年金加入の最低額を知りたい

次に、厚生年金加入条件を調べていきます。
まず、給与をいくら貰っている人が入れるのでしょう。

社会保険の最低額
http://okwave.jp/qa/q6656303.html

http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/62854/20110805-103652.pdf

この表から最低金額がわかります。

健康保険が 58,000円~63,000円未満
厚生年金が 93,000~101,000円。
その枠内の標準報酬には、98,000円とあるので

アンサー.98,000円

最低金額の58,000円でも良いのですが、
この金額でも同じ保険料額を払うことになります。
給与を多く貰っているほうが、割合が低くなるので
受給者の個人的な観点からすみればお得になります。

補足で書いておきますが、都道府県で金額は違ってきますので
正確に把握したい方は、健保協会で検索をなさってください。



▼アルバイトが厚生年金に入るには?

出勤日数が会社カレンダーの4分の3以上ないといけません。
就業規則で定められた日数は、週休二日制だと月に22日間になり、
月に16日以上勤務しているかどうかが目安になってきます。

もちろん給与支払者の会社の了承を得ることが
一番大切なポイントですし、難しいところです。



▼厚生年金と国民年金について

お店が苦しい。最低限の給与って
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1246782862

厚生年金を60歳で受給する裏技(夫婦で会社経営のばあい)
http://www.nk0527.net/a-yakuin.html





▼厚生年金と国民年金の違い

では、厚生年金って国民年金と違って、
どのあたりがお得なのでしょう?


積み木の図。1段目にある「青色が国民年金」で、2段目の「黄色が厚生年金」です。


(1)まず、基本的なこと

若くて体が元気なうちは、
欲を言わなければ勤務先はいくらでもあります。
給与が少なくったって
生活環境を変えたり節制すればよいだけのことです。

しかし、歳を取ってくると、それでも生活が苦しくなる。
憲法25条の「すべて国民は健康で文化的な
最低限度の生活を営む権利を有する」
この理念に基づいて、働くことのできない年寄りを
保護しようという目的で年金ができました。



(2)次に、皆が知りたいこと

年金の支払条件はいくつかありまして、
毎月毎月保険料の年金を収めて
25年以上払った人に対して、
65歳になれば支給しましょうという仕組みです。
※この数字は2006年から変化しており、以前は60歳でした

25年以上支払わないといけない条件だって
つい最近(2012年10月)消費税増税の法案が可決されましたが、
平成27年に消費税が10%になることの引き換えに、
年金保険料の支払期間も10年に短縮されるそうです。

すごくないですか。この引き換え条件・・・



(3)全員にあてはまりませんが、ひとつの例を

これまで会社から「厚生年金を1年分」払ってもらい
自分で「国民年金を2年分」払った36歳の男性がいます。
合わせて3年分しか払っていません。

支払条件の25年まで残るは22年分です。
36歳から22年払い続けて、58歳まで払います。
もう諦めたほうがいいんじゃない?払えるの?
っていう年齢に差し掛かります。

しかし、58歳で2万円の金額を払えないような人間が
65歳になってどれだけの貯金があるのか。
それを考えると、なおさら払っているほうが良さそうです。


国民年金で9万円くらいもらっている母は
「ちゃんと返ってくるか心配になるよねえ」と言いますし

厚生年金で14万円くらいもらっている義父は
「年金は絶対に払っとけよ。できるだけ多く払え。」と念を押されます。

これを単純に比べれば、
勝ち組の教えのような気がしませんか。



(4)やっと本題です

上の図が分かりやすいですが、
国民年金=基礎年金っていうくらいなので、基礎的なものです。
国民は20歳を越えれば強制的に払う義務があります。

厚生年金は、公務員と自営以外である一般職(サラリーマン)が
年金の金額を会社と折半して払います。
収める金額が国民年金よりも多い分、
支給されるときの額も大きいです。

民間の企業に勤めている人は、厚生年金がほとんど。





▼おまけ

このブログを読む人は若い人がほとんどだと思っていましたが
定年退職した方でもパソコンを使いこなせる方が多くいて
検索ワードから来られる人がチラホラいるようです。

この記事を読む人は、
「払い始めの人」と「貰い始めの人」に限られるでしょうが、
後者からすれば「年金は絶対に払っておくべきもの!」らしいですよ。
20歳~30歳の人たちからすれば
60歳~70歳の身体を含めた生活事情や気持ちは
分からなくて当たり前かもしれませんが、
ここは長期的視点でお考えください。

(もっと詳しい内容が知りたければクリックしてください。更新します。)






▼年金事務所の登録を移転する

会社を移転したばあい
年金を支払っている事務所が変わります。
兵庫県から大阪府に移転したので
それを書いておきますね。

必要書類
  • 適応管轄外の書類
  • 登記簿謄本(60日以内のもの)
  • 銀行での引落しをしてる場合は銀行印も必要

HPで書類のダウンロードもできますし、
年金事務所から郵送してもらうことも可能です。




▼登記簿謄本の取得

大阪法務局のホームページをみると
オンライン上での発行が可能だそうです。
http://www.touki-kyoutaku-net.moj.go.jp/flow/kantan/kankyo.html

法務局での発行は、700円
オンライン上だと、550円
と値段も違うので、オンライン上での謄本取得にトライします。



  1. 申請者情報を入力します
  2. 登録したら、ログアウトせずにそのまま申請へ
  3. 謄本を発行したい会社情報を入力する
  4. 会社法人等番号などが必要になります
  5. 申請
  6. 確認
登録に不慣れな人には難しいかもしれませんが
ウェブサイトでの登録になれている人は
10〜15分ほどで申請できます。

メールでのお知らせにはチェックしておくほうが良いかもしれません。






▼厚生年金に加入する

移転も完了して、新たに従業員を雇いました。
従業員を厚生年金保険に加入されるときの手続きです。

従業員を採用したときの手続きについて
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=2027


健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届


(1)「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出します

すべて漢字で表記されているので分かりにくいかもしれませんが
「健康保険と厚生年金保険を取得する人がいるよ、届けるよ」
という意味合いです。


(2)上記の届け出と添付資料が必要になります

従業員ですと、「賃金台帳の写し」か「出勤簿の写し」
役員ですと、「株主総会議事録」や「取締役会議事録」
が必要になります。

添付資料の役割は、雇い入れた証明のようなものでしょうか。

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