2012年2月15日水曜日

GMかいこ

闇で光る洋服。かいこの作り出す繭が絹糸とされ洋服の生地を作り出す。その繭を遺伝子組み換えにより光る繭にしようと実験が進んでいる。ノーベル化学賞で下村修が発見したオワンクラゲの遺伝子をかいこの卵に注入すると、繭が暗闇で光ることが発見された。これを応用して、かいこを使った医薬品のタンパク質を増やすなど、様々な実験が進められる。マウスよりも安価で扱いやすいかいこだとコストが10分の1で済むという。
日本に古くからいる養蚕農家が、遺伝子組み換えかいこを育てるには認可を得ることから始めるようだ。ただし、日本は遺伝子組み換えに厳しい基準を設けており、一筋縄ではいかないようだ。ここにも閉鎖的な日本の形がある。遺伝子組み換えなどの新技術には慎重な対応をするべきだとの意見に賛成な私もこれを聞くと少し寂しい。

私の祖父は養蚕(ようさん)業を営んでいた。小さい頃は桑の葉を取りにいってエサをやったり、かいこの繭を運んだり、お手伝いをさせてもらったし、かいこの幼虫から成虫になるまで育てたし、かいこには馴染みがある。日本での産業のひとつになって欲しい。

祖父はすごかった。養蚕業では100平米はありそうな大きな倉庫で育てていた。それに、ロウソクの蝋を作る仕事でも広大な庭でロウを乾し、大きな釜でロウを溶かし、精製して陶器にいれて固形化させる、その作業をできるスペースの確保はかなり費用が必要だったのではないか。時代がバブル期で銀行から金が借りやすかったのだろうか。

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